日本で最もメジャーなケーキはイチゴのショートケーキですが、これは基本的に日本のケーキなんです。
不二家さんが日本に広めたことは以前このブログでもご紹介しました。(クリスマスになぜケーキ?)
ヨーロッパにはショートケーキはありませんが、イチゴを使ったメジャーで大人気なのがこのフレジエです。
まさにフランス版ショートケーキといえるでしょう。
といっても、日本のショートケーキとは関係ないらしいです。
日本のショートケーキは生クリームですが、フレジエはカスタードクリームとバタークリームを合わせているクレーム・ムースリーヌというのを挟みます。
そして表面はマジバン(スポンジ的なもの)です。
同じイチゴがメインのケーキでクリームもあるので見た目は似ているように感じますが、意外と違うのです。
フレジエとはフランス語でイチゴの意味がありますが、実はもともとフランスにはイチゴはありませんでした。
このあたりはイタリアのトマトみたいなものですね。
(トマトは今ではイタリア料理に欠かせない食材だが、もともとイタリアにはなく、外国から持ち込まれたという歴史がある)
イチゴをフランスに持ち込んだのはフレジエさんだったのです。
18世紀にチリ産のイチゴをフランスのブルターニュ地方に持ち込んで栽培し始めたとわれています。
ちなみにこのフランスにイチゴを持ってきたフレジエさん。
その祖先が10世紀に王様に木苺を献上して、それがきっかけで貴族になるとともに、Fraise(イチゴの意味)の家名を授かったとされています。
(現代ではFrezierとスペルがことなるのは綴りが変化したことによる)
なので、フレジエ家の紋章にはイチゴが入っているらしいです。イチゴ大好き一家ですよね。
是非、今後フレジエを食べるときはイチゴ大好きフレジエ家が起源となったフランスのショートケーキみたいなお菓子だと思ってもらえたらと思います。