ショートケーキ 

以前に「クリスマスになぜケーキ?」フランス版のショートケーキである「フレジエ」の紹介はしてきましたが、そもそもイチゴのショートケーキに関して書いていなかったので、今回とりあげます。

ご存知の方も多いかもしれませんが、ショートケーキは日本生まれとされています。だから日本のほぼすべての洋菓子店にあるといっても過言ではないショートケーキですが、海外だと必ずあるタイプのケーキではないんです。


そのショートケーキですが、起源は明確になっていないんです。「クリスマスになぜケーキ?」でご紹介したように日本に広めたのは不二家です。しかし、不二家の創業者である藤井林右衛門がアメリカの似たケーキを日本人に合うように改良して作ったというのは一つの説として存在していますが、確実にそう言えるわけではないんです。

もう一つの有力な説として、フランスのホテルやコロンバンなどを経て、日本でコロンバン商店を作った門倉国輝さんという洋菓子職人さんが、日本人向けにつくったものが現在のショートケーキなのではというのがあります。

他にも細かい説はいくつかあり、真相は誰もわかっていません。

考案した人がわかっていないので、名前の起源も、アメリカのショートケーキという種類のケーキを改良したので、同じ名前にしたというものや、ショートブレッドをベースにしたからそこから名前を取ってショートケーキにしたというものなど、さまざまあります。

不二家がショートケーキを発売したのが1922年とされているので、おそらく1900年代に入ってから作られたとされています。つまりまだ100年前後しか歴史がないケーキなんです。今ではイチゴだけでなくメロン、ブルーベリー、イチジクなどなど様々な種類のショートケーキが開発されています。

ちなみに、私はショートケーキにはお店のコンセプトがよく表れていると感じています。なぜなら基本的なスポンジと生クリームを使っていることはもちろん、独自性の強い商品を多く置いているところはショートケーキはあまりわかりやすいところにはおいていない。逆に、地元密着の家族向けなんかのお店だと、みんな大好きな王道のショートケーキは見つけやすい位置に置かれている傾向にあるんです。

実際に味にもわかることは、やっぱり家族向け、地元密着で客層が老若男女幅広いお店は、みんなが納得しやすい伝統的なレシピのクリームをべースにしています。逆に独自性を打ち出したいお店はクリームの味やスポンジの食感、イチゴへのこだわり、クリームの割合など、やはりほかのお店との違いを見つけることができます。

もしよかったら、近くのお店を数軒まわり、ショートケーキを食べ比べてみると面白いですよ。是非お試しください。