マドレーヌとフィナンシェの違い

洋菓子店に置いてある焼き菓子の定番。マドレーヌとフィナンシェ。


(左がマドレーヌ、右がフィナンシェ)

この二つは味がすごく似ていると思いませんか?

形が違うだけと思いきや、この3つには明確な違いがあるんです。

違い1「形」
マドレーヌは貝の形が多い。一方でフィナンシェはフィナンシェ型(金塊の形)を使います。

違い2「卵の使い方」
マドレーヌは全卵(黄身も入る)。フィナンシェは白身のみ(黄身は使わない)

違い3「バターの使い方」
マドレーヌは普通に溶かしたバター。フィナンシェは焦がしたバター

違い4「アーモンド」
フィナンシェのみ、アーモンドプードルというアーモンドの粉が入っている

似ているようでしっかりと4つも違いがあります。

イメージとしてはマドレーヌの方がシンプルで全卵なのでしっとり。
フィナンシェの方が焦がしバターとアーモンドで香り高いというところでしょうか。

といってもお菓子作りをしない人からするとそこまで違いは気にしなくて大丈夫。どちらもおいしいですもんね。
せっかくなので違いだけでなくマドレーヌとフィナンシェに関してのお話です。

〇マドレーヌ

マドレーヌの歴史は17世紀。ペロタン・ド・バルモン夫人というフランス人の女料理人である、マドレーヌ・ポールミエさんという人によって考案されました。そう、マドレーヌはマドレーヌさんが考えたお菓子なのです。
その美味しさからパリで大流行したといわれていますし、美食家で有名なポーランドの権力者であるスタニスラスさんの好物であったともいわれています。

〇フィナンシェ

フィナンシェが金塊の形をしているのは、パリの金融街にある洋菓子店が発祥とのこと。出来たのは19世紀といわれているので、マドレーヌの方が先輩ですね。
フィナンシェ自体の意味が、金融(英語だとファイナンス:finance)であったり、富豪という意味があるので、お金をイメージさせる金塊の形をしているんです。そういわれると黄色く美しいフィナンシェは金の延べ棒に見えてくる。というのは言い過ぎでしょうか。

私は、マドレーヌはマドレーヌさんが作ったしっとり焼き菓子、フィナンシェは香り高いお金と区別してます。