ザッハトルテ~意外と知らないシリーズ6~ 

オーストリアのチョコレートケーキといえばこの「ザッハトルテ」チョコレートケーキが大好きな私としてはもっと日本で流行ってほしいのですが、意外とおいているお店は少ないのがちょっと残念です。チョコレートそのものの主張が強いので、何を合わせるのかは難しいところですよね。

ザッハトルテ

ザッハトルテはチョコレートケーキにアプリコットのジャムを合わせるのがもっともスタンダード。今ではなじみがありますが、おそらく当時はチョコレート+ジャムという組み合わせが斬新だったのかなと思ったりもします。

歴史を紐解いていくと、ザッハトルテは19世紀のはじめごろにフランツ・ザッハさんという方が作ったといわれています。そして、このザッハトルテで得たお金を使って息子さんがホテル・ザッハを始めました。ホテルを建てられる資金を生み出せるほど人気になったケーキといわれるとちょっと想像もつかないですが、その美味しさを考えると理解できます。

そののちに、残念ながらホテルザッハは経営難に陥りますが、そこに資金援助したのが、ザッハトルテで最も有名なウィーンの菓子店、デメルです。というのも、この資金援助によってデメルもザッハトルテを作っていいですよという許可を得るはずでした。ですが、のちにこの時の当事者達が死んでしまい、ザッハトルテを作る許可に関して争いが起き、それが「甘い7年戦争」とよばれるのです。

その結末は、現在デメルがザッハトルテで有名になっていることからわかるように、両方ともザッハトルテを作っていいですよとなったからです。

ちなみにデメルのザッハトルテはスポンジの周りにジャムを塗りますが、本家であるザッハはスポンジの間にもジャムを挟みます。